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04 Symbol & Message Design 顧客の意識にブランド記憶を張り巡らす

ブランドイメージ=体験価値と識別価値の掛け合わせ

5ブランディングソリューションズは、ブランドビジョンデザインを中心にして、左サイドが「体験価値」、右サイドが「識別価値」の領域になっています。従来の “ブランディングデザイン” は、一般的にこの右半分の「識別価値」についてのマネジメントを意味していました。それは、シンボル(記号)やスローガン(タグライン)、統一的な視覚効果(印象管理)などのガイドラインの設計と管理の手法でした。
体験価値を重視したブランディングにおいても、識別価値が同様に重要であることは変わりません。しかし、その “掛け合わせ” のプランニングをこれまで以上に戦略的に組み立てなければいけないと私たちは考えています。
UXはタッチポイントを踏まえたユニークな体験でなければならず、いわばブランドビジョンを達成するために、その都度 “あの手この手” を駆使して、“かけがえのない” 体験を提供しなければなりません。しかしそれだけでは、“誰が” それをプロデュースしているのか、という「署名」がないので、ユニークな体験がブランドのイメージとして蓄積していきません。
私たちの考える企業や製品・サービスのシンボル&メッセージは、この毎回のユニークな体験に、同じように毎回にわたり刻まれる提供者の「署名」と同じです。そして、この「体験と記号」の関係性は、同一・類似・調和・不調和・同一方向・逆方向・抽象・具体など、戦略的組合せが無限に考えられます。
体験価値と識別価値の戦略的関係性づくりは、5ブランディングソリューションズというメソッドの独自性の一つだと私たちは考えています。

Scroll コーポレートビジョンとブランドビジョンとブランディングデザイン

CI・VIとブランドのスタイリングデザイン

シンボルとメッセージは、スタイリングとアティテュードの規定からなると考えます。
VI・印象管理を中心にしたブランドのガイドラインはそのうちスタイリングの領域です。Vision、Mission、Valueからなるコーポレートビジョンの理解と、ブランドパーソナリティの分析から、ブランド・スタイリング・インジケーターを作成します。コーポレートビジョンや、コーポレートヒストリーの再定義、エグゼクティブへのインタビューなどを通じてスタイリングのためのパーソナリティを設定し可視化します。それからそれらをデザイン要素に変換します。パーソナリティを示す形容詞的な表現から、定量的な項目に置き換えて、書体・構成・色・写真・図表・あしらいなどを指標化します。
CI・タグラインの制作はアティテュードの領域に多く関わります。これらは、企業・製品・サービスが社会に向けてどのような方向性を重視して理念を発信していくか定めるところからはじめます。ゲットアップアンドデザインではその方向性を「存在起源」「存在方針」「存在価値」「存在声明」という四つの象限に分けて検討します(※1)。さらに「価値観・哲学」「能力・提供価値」「生活者や社会からの期待」「行動原理やワークスタイル」のうちどの方向性を向いたアティテュードを企業や製品・サービスが身に纏おうとしているのかを再認識するプロセスを挟みます。企業自身がみずからの「見え方」について、鏡の前に立ち検証し整えていく機会がここで生まれます。これらはVision、Mission、Valueのコーポレートビジョンのうちどの領域を重点的に内外に訴えていくかの意思決定でもあり、コーポレートビジョンとブランディングデザインの接点の確認でもあります。
コーポレートビジョン、CI・VI、タグライン・メッセージ、そしてブランドビジョンとの戦略的関係性、これらを総合的にプランニングし制作していくメソッドが、ゲットアップアンドデザインの5ブランディングソリューションズにおけるシンボル&メッセージデザインです。

※1 株式会社電通の望月真理子氏の講義資料と『新コーポレート宣言 “Be Original.” に込めた2つのオリジナルとは?( https://blog.sharp.co.jp/2017/01/05/9526/ ) 』の内容をもとにゲットアップアンドデザインが独自にアレンジを加えた

ブランドスタイリングインジケーターとブランドアティテュードによるブランディングデザイン

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